KIBI CRAFT

 

工房日誌

脚の塗替え 2013.04.11
今日は脚の塗替えを

チェストの脚だけ色が違かったので引き出し部分と色合わせ

まず、サンダーで塗装を削ります
ゴロゴロ
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一番左のが元の色 さつまいも色でけばけばしています
それを番数を変えながらつるつるに〜
最後は手で仕上げ

この作業、はじめはひるんだのですが、
やってみたら楽しかったです
前に学校の課題で木のライトを作った時
ベルトサンダーが楽しくてもくもくと削っていたのを思い出しました
永遠とできそう な気がする

サンダーを終えてうすーい素地着色をしたところ
並んだ感じがかわいらしいぞ
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はじめに色見本をつくり、それに合わせて着色していきます
色を塗ってもらうのを順番待ちしているかのよう
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つや〜
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ケバケバしていたさつまいものような脚がぴかぴかに
引き出し部分とのバランスもとれて生まれ変わりました!
ゲートレッグとホイールバック 2013.03.02
だいたい作業スペースは畳一枚分と狭小作業場ですが、
同じ所で3年もやってますと、変に落ち着くと言いますか、貧乏性です。
そんな所に椅子を15脚くらい溜め込んでしまったので、
めまぐるしく作業させて頂いておりますよ。

本日はホイールバックの椅子、ゲートレッグの小ぶりなテーブルを修理しています。
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修理前です

テーブルの天板は最近塗られた様子で綺麗ですが脚がぐらぐらです。
バラして再接着、脚のパテナ(古艶)は好ましく思えたのであっさりと補色のみ、ニスを塗り
蜜蝋で仕上げました。
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修理後です。足下がシャキッとした様に見えるのはボクだけかもしれません。

続いて椅子です。
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作業内容はテーブルとほぼ一緒です。
右が作業前、左が作業後です。

まだ若い感じのする椅子ですが気張らずに使えて丈夫、修理跡も含めて景色が良くなる形の
椅子ですからこれからが楽しみです。

ついでに仕上げが常に気になる修理屋が、なんだか目に留まってしまったのが、
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この もこもことした表情。
初めは木目が盛り上がっているのだと思っていましたが
良く見ればどうも違う様子。
木目であれば矧ぎの部分で質感が変わるはずですが関係無しに跡があります。
そもそも天板に鋸目を残すはずもありませんし、形も妙です。
サンダーやハンドグラインダー類いで反りを削ったか剥離をしたにしても形がやや不規則で統一感が
みられません。
何の跡だろうとしばらく考えましたが、
何でしょ??
解らないんですけど、こういう表情好きなんですけどね。
不器用なりにも修理して使い続けられた物にはむしろ愛着すら出てきます。

最近 2012.03.27
新年度、引っ越しなどに合わせて家具がよく動く季節ですし、
今時期だけは工房が家具で賑やかです。
新築現場のキズ補修も今月はとても多くご依頼頂いています。ありがとうございます。

最近のお仕事は、、

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ベントのスツール座面です。
突板がふくれています。

交換、、  まだまだ補修で頑張れそうでしたので

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くっつけたりですとか、

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折れたスピンドルの交換ですとか、
(色ばっちり決まっていい感じです)

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アンプを黒に塗装ですとか、

本日は大きなテーブルの再塗装をしています。

一度仕上がったんですがブツが気になってもう一度塗っています。
ブツとは塗装面についたホコリなどのゴミのことです。
濃色のポリ仕上げのテーブルなんですが表面は導管も完全に埋まっており
粗がどうしても目につきます。
半つや仕上げで塗装しますが、半つやや3分つやってなかなか大変なんです。
鏡面仕上げやワックス仕上げなど後で研磨や磨きで補正の効く物はまだ良いんですが
今回の物は補正が効かず、何とも難しい。
仕上げは吹きっぱなしで仕上げねばなりません。
失敗したら、また塗り直しになります。
クローズポアの3分つや仕上げは今の設備では鏡面より難しい仕上げです。

塗装ブースが無いなりに色々工夫してゴミ対策してますが
夏になればシンナーの臭いが好きなのかバポナかと思うくらい
塗るなり蚊が飛び込んでしまいますし、色々と対策をとらねばなりません。

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仕上がり



まだまだ塗る 2011.09.23
肌寒い日が続きます。
こんな時はカレーを食べると何となく1日中体調が良い気がします。
ご自愛下さい

久しぶりにアンティークチェア塗装のお仕事です。
自慢じゃありませんが滅多にご依頼がありません。

もとはと言えばアンティークが好きでこの業界に入り
その後、塗装とは仕上げとはと考えているうちに興味が収まらず、
補修や塗装に手を出し、今に至ります。

なんだか奥の深い世界ですが
面白い仕事です。

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この椅子は厳密に言えばアンティークといいますか、
リプロ と呼ばれる類いの物で、1930年頃でしょうか、
エリザベス様式を模して作られた物だと思います。

実際お店で販売される時は、便宜上この辺の物はアンティークとして売られる事が殆どですが
作りもしっかりしていて十分実用に耐える
正に生活骨董といった素敵な椅子です。

こういった英国アンティークは主にシェラック(ラック、セラック、シケラックとも言う)という
塗料が使われています。
シェラックというのは、ラック虫の分泌液を精製して作られた、琥珀色した飴の様な物で
これをアルコールなどで溶いた物を家具の塗装などに用います。

フレーク状のシェラックからアルコールを混ぜて作ってもいいですし、
塗料になっている「セラックニス」や「なんちゃらポリッシュ」のようなネーミングで
売られている物もあります。

これを「タンポ」と呼ばれる布に綿を詰めテルテル坊主状にした物で(ちょっと極端ですけど)
ぐるぐるに撫でたりしながら塗る方法が良く言うフレンチポリッシュと呼ばれる技法です。

日本で言うタンポ刷りがこれにあたります。

フレンチポリッシュで塗られた物は独特の光沢があり英国アンティークでは良く用いられる
仕上げです。

非常にデリケートな塗膜でコンディションの維持はウレタンなどに比べ難しいですが、
とても美しい仕上げとなります。

うちでは今の所そういったオーダーが皆無で、シェラックを常備していませんので
施工する事は無いのですが。

ばらしてみると、
少なくとも日本で2度は手が加わった形跡がありました。
座面下にある補強の為の隅木が如何にも国産のプラスビスで
その後に修理した人が隅木を含めあちらこちらタッカーで
特にばらす事もなく止めていった様です。

わざわざビス止めされている隅木をばらさずに
タッカーで止めようというんですからよっぽどせっかちです。

塗装はシェラックの上にウレタンをかぶせてあり、(普通そんなことしません)
その上に色付きワックスが刷り込まれていた様です。

何はともあれ色々考えさせてくれるのも古い家具故。

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ダボの折れをタッカー止めで何とか押さえていました。
椅子のオーナーが直したものでしょうね。

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全体に少し色を濃く、色が薄くなった所を元の色に、とのことで
手前の椅子が組み終わり補色した物で、
奥の椅子が塗装前です。並べると色の違いがお分かり頂けるかと。

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2脚共仕上がりました。
どちらも良い表情をしています。
椅子 2011.07.02
今日はイスの全体的な修理です。
普段あまり代わり映えのしない修理が多いので、どこをどう直したやらですが、
解りやすいので思わず写真をとった次第です。

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一見別の椅子のようにも見えますが、勿論同じ椅子の修理前・後です
いわゆる新品同様に近い仕上げになります。



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毎度の魚で恐縮ですがいいサイズだったので。
岩魚32センチ  北の沢にて。

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