KIBI CRAFT

 

工房日誌

ゲートレッグとホイールバック 2013.03.02
だいたい作業スペースは畳一枚分と狭小作業場ですが、
同じ所で3年もやってますと、変に落ち着くと言いますか、貧乏性です。
そんな所に椅子を15脚くらい溜め込んでしまったので、
めまぐるしく作業させて頂いておりますよ。

本日はホイールバックの椅子、ゲートレッグの小ぶりなテーブルを修理しています。
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修理前です

テーブルの天板は最近塗られた様子で綺麗ですが脚がぐらぐらです。
バラして再接着、脚のパテナ(古艶)は好ましく思えたのであっさりと補色のみ、ニスを塗り
蜜蝋で仕上げました。
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修理後です。足下がシャキッとした様に見えるのはボクだけかもしれません。

続いて椅子です。
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作業内容はテーブルとほぼ一緒です。
右が作業前、左が作業後です。

まだ若い感じのする椅子ですが気張らずに使えて丈夫、修理跡も含めて景色が良くなる形の
椅子ですからこれからが楽しみです。

ついでに仕上げが常に気になる修理屋が、なんだか目に留まってしまったのが、
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この もこもことした表情。
初めは木目が盛り上がっているのだと思っていましたが
良く見ればどうも違う様子。
木目であれば矧ぎの部分で質感が変わるはずですが関係無しに跡があります。
そもそも天板に鋸目を残すはずもありませんし、形も妙です。
サンダーやハンドグラインダー類いで反りを削ったか剥離をしたにしても形がやや不規則で統一感が
みられません。
何の跡だろうとしばらく考えましたが、
何でしょ??
解らないんですけど、こういう表情好きなんですけどね。
不器用なりにも修理して使い続けられた物にはむしろ愛着すら出てきます。