KIBI CRAFT

 

工房日誌

Nakamichi 600 カセットデッキ 2016.05.09
工房だよりを恐ろしい程さぼっています。
いけません。いただけません。

5月に入って新聞広告のおかげで近隣のお客様にも
じょじょに店の存在に気づいて頂けています。
少し解りづらい場所ですが、スポーツ用品店とゴルフ用品店の看板がとても大きくて解りやすいので、
そちらを目指して頂ければほぼ裏にありますので、解りやすいかと思います。

そして通常の修理業務もそうですが、
5月になってぐぐぐっとオーディオ修理のお問合せが増えています。

今回は以前からお世話になってるお客様からナカミチのカセットデッキの補修依頼です。

木口の突き板が剥がれています。
完全に解らなくなる訳ではありませんが、目立たせず、全体の雰囲気と馴染ませる事で
自然な仕上がりになります。

今回はパテで成形し着色、つや合わせを行い仕上げています。

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大変有り難い事に、お客様からお褒めの言葉を頂き、写真まで送って頂きました。
古さを感じさせない程、生き生きとしています

ROGERS LS3/5A 2015.05.16
気づけば5月半ばですし。今月は早いっ

今月の芸術新潮仏像の修理特集でしたので食い入る様に読んでた所
修復ノートみたいな写真があって
要するにほろほろと砕ける木を膠とホルマリンで補修しました非常にムツカシイというような
内容で個人的にはやっぱそうか!という理解されづらいであろう萌えポイントを発見。
膠とホルマリンは今で言う瞬間接着剤みたいな物です。

しかしうまいですよねー、仏像の修復というのは僕なんかは足下にも及ばぬ世界で
非常に目の保養になります。勉強にもなります。

先月なんですが、スピーカーのシミとりです。

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塗装が劣化すると水滴で簡単にシミができてしまいます。
これを放っておくと木地がシミの形に日焼けするので、より大変です。
塗装を落とせばシミが取れるかと言えば取れないわけで、
漂白処理とあわせて行う必要があります。

ちなみに薄い突き板木地にヤスリ掛けは滅多な事がなければ掛けません。
せいぜいあっさりと素地調整程度です
何度か修理されその都度削られてしまった家具で
今にもあんこが飛び出そうな痛々しい家具をゴマンと見て来ています。
こういう大切な物は現状維持を最優先に修理しています。

Exclusive P10 2015.03.13
今日はエクスクルーシブP10というレコードプレーヤーです。
届いてその重さにびっくりしました。
本体は外して頂いてあるんですが、キャビネット自体がとても重いんですね。
揺れてたまるかという心意気の重さ。

そんなわけで僕は角をぶつけたら大変な惨事になりますので要注意。

ご依頼は色抜けしてしまっている塗装を着色して、ブラジリアンローズのような色味にする、です。
剥離も考えましたが、どうもメラミンのような硬質な塗料の肌をしていて
突き板も非常に薄く、かなりリスクが伴うため上塗りで施工させて頂きました。

手元にあったブラジリアンローズの突き板を参考に着色しています。

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組み上がった写真を頂きました。
ありがとうございました。
1000zxlとD730 2015.01.30
2月は渓流の解禁ですね。まずい どうしよ

ただの偶然だと思うんですが、
今月はナカミチ1000zxlのケース修理依頼が2件続きました。
こんなお仕事なので別々のお客様で同じ物の依頼は滅多にありません。
不思議ですが、たまにこういう事あるんです。

でもそれだけ多くの方に大事にされてる物だと思うと気が引き締まりますですよ。

今回は7分つや消しと半つや仕上げです。
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若干木地にキズが入り込んでいますがこの程度であれば
塗り替えればほぼ解りません。
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裏もきっちりやります
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同じお客様からパネルの突き板張りのご依頼
STUDER D730
オリジナル
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施行中
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塗装仕上げ後
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送って頂いた取り付け後
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お客様からお礼のメールを頂きました。本当に有り難い事です。
遠い所からきた物が無事に届き、喜んで頂けた時はうれしさもひとしおです。
ありがとうございます。

つねひごろ思うのは考え方というか
何を一番に優先させるかで修理の方向性って180度変わってしまう物ですから、
オリジナルとか、使いやすく、安全に、綺麗に、安く、早くとかいくらでもあります。
その作業の見極めにおいて、
もっと別のアプローチは無いのかなとか色々考えますし、
自分の提案できる引出しは多めにないとまずい気がするので、
それを可能にする技術も然りで結局まだまだという話で
反省文の垂れ流しのようですいません

持ち前の細かい性格は普段は嫌われますが、この仕事なら役立ってくれる筈です。
結局お客様に育ててもらっている手前ですから、
満足は出来ませんし、頑張りますよー
Exclusive P3 2014.08.04
配送時の事故による破損も案外多いもので、ままご相談を頂きます。
今回もそのようなケースで、遠方のお客様よりご依頼頂きました。


素材によりますが一度付いてしまったキズは元に戻る事はあり得ませんので、
予算や納期、使用環境、経年変化などを考え、出来る限り最適な方法を毎回模索するような感じです。

パイオニアのレコードプレイヤー Exclusive P3 です。

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毎回オーディオの梱包には驚かされます。
大事に大事に長野までやってきました。

上にカバー、下に本体があり、
矢印の部分、角がへこんでいます。

余談ですけど梱包も開ける度に写真も撮っておくんです。
結構マメです。
梱包は壊さない為の小宇宙というかテクノロジーというか、結構気を使う所です。
送り返した時に違う梱包で不具合なんかあったら大変ですし、良い梱包は勉強にもなります。

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本体を裏向きにしています。
角しっかりへこんでます。

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歪んだ部分をカットしてベースになる木を接着します。

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下地の木を接着後、仕上げに使う突き板を張ります。

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通常の置き方に戻し、着色を始めた所です。あくまでも普段の目線で着色をしないとおかしな色になってしまいます。これは木が見る方向により色が変わって見える為で、
なるべく色味を正しく見る為に見る方向や光源に気をつけて着色します。

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諸々塗装中。

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仕上がりです。
お客様の所まで無事に納まってくれました。
ありがとうございました。

されど補修です。まだまだ勉強しますよー
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