テーブルの再塗装をしています。
剥離前の同系色に着色する場合、どうしても手本となるサンプルが必要になります。
塗り替える前、一番初めに行う作業がサンプル作りです。
これは塗装作業の治具の様なもので、
よほど大雑把なオーダーでなければ、無いと出来ない大切な道具の一つです。
色あし・色の濃さ・彩度など色を見るために非常に重宝します。
たまには馬鹿をしていないとどうも調子が狂います
頂き物の椅子です。
座面は腐食しており、どうしたものかと暫く考えていたのですが、
そういえば座面が一つ余っていたのを思い出し、無理矢理取り付けてみる事にしました。
奥から引っ張りだしてきた座面です。
脚はというと、塗装用のターンテーブルに使っています。
捨てるのもなんですのでとっておいたもの。
とりあえず削りながら仕上げを考えます。
以前下地用にラックを買っていたのでフレンチポリッシュでいいかと道具を準備、
フレームはブラックに塗装します。
申し訳無いほど乗せただけ感漂う椅子。
アンバランスですが悪くありません。
いい仕事 2012.07.11
椅子の張り替え、フレーム再塗装です。
脚が体を包むように四方に伸びていてそこにベースとなるキャンバス地を吊るし、
その上にクッションが乗るという凝った作りの椅子。
ハヤブサをイメージしてデザインされたノルウェーの椅子の様です。
繊細な形の椅子ですがフレームに痛みはなく、安定感のあるバランスのとれた良い椅子なのだと
思います。
張り仕事は椅子張り屋さんへ、フレームは僕のところで塗装します。
仕上がり
8脚ご依頼頂きましたが、全体を見ると唯一キャンバスとフレームを繋ぐ皮が破れやすい
のがこの椅子のウィークポイントの様です。
ですのでその部分は丈夫な生地を張り合わせ、強度を上げて仕上げて頂きました。
滅多に褒めない椅子屋さんも いい椅子だな と太鼓判。
ぞくぞくする、良い仕上がりです。
両袖机の修理をしました。完成後↑
天板のはぎ直し、引出しの調整、歪んだベニヤの矯正、
袖の背板が片方紛失していた為新たに取り付け、諸々の組み直しを行いました。
いつもならしっかり塗装していますが、今回は現状の雰囲気を優先させ、
最小限の塗装、ワックスで仕上げています。
見た目は本当に修理したのかと言われてしまいそうな程あまり変化はありませんが
組み直しや補強によって家具への負担が軽減されより長く使用する事ができますし
使い心地が非常によくなりますよ
袖をばらして背板を新たに取り付けています。
オリジナルはケヤキですので、同じくケヤキのベニヤをつけたいところ。
予算内で見つかるか心配でしたが、
木工所の納屋で一枚だけ残ってる物を発見。ラッキーでした。
見て頂きたいのは袖の天板です。
修正後の写真しかないのですが、昔のベニヤは今と違い分厚く、1ミリ以上あります。
その分厚いベニヤがでこぼこになっていたものを修正した訳ですが、さすがにいつもの様な
クランプと板では修正しきれず、プレス機(サブロクサイズの板を張り合わせ出来るとても大きな圧縮機械です)をお借りして修正しました。
ばっちり
たわみの少ない30ミリ厚位のMDFとフトコロの深いクランプがいくつもあれば、何とかならない事もないのでしょうが、
さすがに大きな機械は安定感のある仕上がりです。
余裕があれば導入したいものです