ちょっとイレギュラーなんですが、
工事前のドアなら塗れるかも ということで。
(作業中の代わりのドアは手配できません)
ビンテージのドアです。
ずっしりと重たく、材はピッチパインのような物です。
下塗り。
乾かない乾かない。
久しぶりにペンキ塗りしましたが3日も乾かないとは思いませんでした。
さすがにストーブを入れなんとか。
ペンキは塗り替えれば全部同じようになるかと言えば、
そうでもありません。
全て剥離をしない限りは、
剥がれて塗ってを繰り返すうちに古い塗膜が不規則な表情を与え
また剥がれて来る頃、別の表情をみせてくれます。
そんなところも古いペイント物の面白さだと思います。
ローラーには出せない刷毛目もまた小気味良い物です。
塩梅が難しいところですが、
特に古い物の見た目の問題は、常にやりすぎちゃイカン と思いながら作業を心がけています。
手を加えた瞬間、たとえクリーニングであっても、作業前の元の姿に戻ることはあり得ません。
それっぽい事 で再現する他なくなってしまいます。
わかりづらいかもしれませんが、
「こんなに綺麗にしちゃったの?」
と
「もっと綺麗にして」
の違いです。
後者はやり直せば良いだけの話です。
修理屋は綺麗にしたがる病気がある、
そんな意識を持っていないと、取り返しのつかない事になりかねないので
その取捨選択がこの仕事の難しい所。